平成23年度税制改正のうち法人税に関して、雇用者を増やすことにより、増えた雇用者1人につき20万円の税額控除が受けられる制度(雇用促進税制)が盛り込まれています。平成23年1月25日に国会へ提出された「所得税法等の一部を改正する法律案」や財務省が作成した「平成23年度税制改正(案)のポイント(平成23年2月発行)」を参考に、この制度の概要についてお届けします。
雇用促進税制とは
雇用促進税制とは、平成23年4月1日から平成26年3月31日までの間に開始する各事業年度を対象として、青色申告法人が次のすべての要件を満たす場合に、その事業年度中に増加した雇用者1人あたり20万円の税額控除ができる制度をいいます。(上限は法人税額の10%(中小企業等は20%)。)
この場合の雇用者とは、雇用保険の一般被保険者である従業員を指しますが、この従業員のうち、その法人の役員の特殊関係者、使用人兼務役員は除かれます。ですから社長の子どもが従業員となっても、この場合の雇用者には含まれません。
1.適用を受ける当事業年度及びその前事業年度中に、事業主都合による離職者がいない
2.当事業年度末日現在の雇用者数が、前事業年度末日より5人(中小企業者等は2人)以上増加
3.上記2.による雇用者の増加率が10%以上
4.当事業年度の給与総額が前事業年度の比較給与等支給額(※)以上
(※)比較給与等支給額=前事業年度の給与額+前事業年度の給与額×雇用者の増加率×30%
上記1.~3.については、ハローワークでの確認が必要です。手順は、まず事業年度開始後にハローワークへ「雇用促進計画(仮称)」を届出た上で、事業年度終了後にハローワークで上記1.~3.の確認を受けます。
適用できない場合
ただし、上記要件をすべて満たした場合でも、次のいずれかに該当した場合には、適用することができないため、注意を要します。
◆風俗営業等を営む場合
◆設立(合併による設立を除く。)の日を含む事業年度の場合
◆解散(合併による解散を除く。)の日を含む事業年度の場合
◆清算中の各事業年度の場合
なお、所得税にも同様の制度が盛り込まれており、個人は平成24年から平成26年までの各年が適用期間となります。